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「セカンドラブ」という歌がある。
中森明菜の歌だ。 「恋も2度目なら...」 なんて出だしで始まる歌詞に、 半分期待して、半分反発して。 対人関係って難しい。 まして、 いま知り合ったばかりの相手に、 或いは、これから知り合いたい相手に、 自分の事を理解してもらいと願うとき。 そして、 できることなら、 自分が抱いている好意を、 1%の誇張もなく、 1%の不足もなく、 伝えたいと願うとき。 だけど、 ヒトとの関係って、 慣れることなんて無いんだと思う。 それが例え、2度目だろうが、100度目だろうが。 それでも、 1度目の失敗を経験し、 次こそはなんとかしたいと願う。 例えその失敗が、 自分自身の責に拠るもので無くとも。 少しだけ、 前置きが長くなった。 結論に入ろう。 あのころ「ボク」は中森明菜が好きだった。 デビュー当時の、綺麗な高音も好きだったけど、 彼女が持っていた「ひとつめのさよなら」というラジオ番組で ひとつひとつ、ゆっくりと言葉を選びながら話すときの、 少し鼻に掛かった低い声が好きだった。 そして、 彼女のLPに入っていた曲に 心をギュッと、 捕えられてしまった。 「夢をみさせて」 言葉にすると陳腐になってしまうけど、 すごく繊細な気持ちを、 そっと両手ですくい上げたような、 そんな歌だった。 「ボク」はまだ、 少年だったけれども、 歌を作るヒト(才能)と、 歌うヒト(才能)が、 違うことぐらいは知っていたんだ。 だから、 その歌(歌詞)を作ったヒトを 知りたかった。 中森明菜だった。 「ボク」は その結果に満足した。 彼女を好きな理由が、 ひとつ増えただけのこと。 いまはむかし。
by coke-jp
| 2010-12-24 21:39
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